小豆には食物繊維、ポリフェノール、サポニン、鉄分、ビタミンE、B₁、B₂、B₆など、現代人に不足しがちな栄養素が多く含まれています。特に食物繊維は、ごぼうの2倍以上含まれているとされ、主に不溶性の食物繊維として知られています。
このページでは、小豆を使った「あん」を食材の一つとして考えていただくために、餡の炊き方についてご紹介します。洋菓子店の方や、これまで「あん」を使ったことがない方、自分だけのオリジナルの「あん」を作ってみたい方の参考になれば幸いです。
基本編:練餡の作り方

今回は、基本編として、生餡(豆を煮てつぶしたもの)に砂糖類を加え、練り上げる「練餡」の工程をご紹介します。手作業で、鍋を使って餡を練ることを想定しています。
生餡作りから始めたいと思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、豆を炊き、煮えた豆をすりつぶし、漉して水にさらし、絞る作業を手作業で行うのはかなり大変です。だからこそ、和菓子店から餡製造部門が分離し、「あんこ屋(製餡会社)」という専門職ができたともいえます。
また、生餡は非常に傷みやすいものです。手作業で餡を炊く場合でも、生餡はお近くの「あんこ屋」から仕入れていただくことをおすすめします。
餡の炊き方にはさまざまな方法があります。以下の内容は、あくまで一例としてご覧ください。
配合例
- 生餡:1000g
- 砂糖:650g
- 仕込み水:1000g
生餡と砂糖の割合は、昔からある基本的な配合です。仕込み水は、他の調理本などに書かれているものより多めかもしれませんが、この量の仕込み水であれば、沸騰した状態を30分ほど続けることができます。確実に殺菌するためには、これくらいの量が必要ではないかと思います。
より多い量を作る場合は、仕込み水の割合を減らしてください。
製造手順
- 仕込み水を鍋に入れて加熱します。
- その鍋に砂糖を溶かし、沸騰させます。
- 生餡を入れます。
- 吹きこぼれに注意しながら沸騰させ、弱火にします。

- ある程度粘度が高くなってきたら、焦げ付かないようにヘラ等でかき混ぜます。

- 使用用途に合わせて、好みの硬さになるまで煮詰めます。

- 一日置いて味を馴染ませてから使用してください。
炊き方のポイント
弱火のまま炊き続けると、水っぽい餡になることがあります。ある程度強火にした方が、出来上がった時の甘味に切れが出るように思います。また、日持ちもしやすいようです。
ただし、餡が飛ぶことがありますので、やけどには十分注意してください。作業時は、手袋や長袖を着用することをおすすめします。
餡は煮詰めていくと、だんだん固くなります。手で丸められるような硬さを求める場合は、かき混ぜている時に鍋底が見えるようになった後、さらにしばらく煮る必要があります。
気温や湿度によっても、餡が冷えた時の状態は変わります。微妙な仕上がりについては、実際に炊きながら調整していただくのがよいと思います。